2010年10月の記事

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2010年10月28日(木) 11:05

建物にリボン!?

故・黒川紀章氏設計で1981年に完成した「浜松サーラ」ビルの全面改修工事の完成見学会に行って来ました。
”リファイン建築”という新しい改修工法でジャンル切り開いてきた青木茂氏と、前例のない構造形態と意匠性を加味した実績で、構造設計という地位を確実に押し上げてきた、金箱温春氏。
今の日本建築界のトップランナーである両氏による耐震補強全面改修工事です。

普通の耐震補強の枠から外れた発想、感覚、技術、意匠性、施工管理、そして発注者の度量に拍手!!!です

   

既存の建物にリボンのように巻き付けられた耐震補強の鉄骨。
「スパイラル・ブレース・ベルト補強」だそうです。
実際目の当りにすると圧巻です。

浜松市東区西塚町にあります。

written by hom [街中採取] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2010年10月9日(土) 21:28

40年前

2つ前のブログ「人間洗濯機」の写真を探すため、僕の父が当時ストックしていた’70大阪万博の資料を久しぶりに眼にしました。
その中に当時の雑誌”新建築”<日本を代表する建築情報誌>の大阪万博特集号が出てきて、しばし読みふけってしまいました。

吉田五十八、丹下健三、清家清、菊竹清訓、黒川紀章etc.etc.当時もそしてその後も日本の建築界を先導してゆく錚々たる顔ぶれによる各パビリオン紹介記事の楽しさ、懐かしさもさることながら、「広告は時代を映す鏡」の格言通り、広告などから40年前の建築界の一端を垣間見ることが出来て、これまた充分楽しめました。

その一部のご紹介。



当たり前のように、ドラフター(製図版)にトレーシングペーパーをセットして、鉛筆で、人の手で図面を描いていた時代。
人間洗濯機は人の手にかなわず普及しませんでしたが、製図の世界ではコンピューター製図が完全に主流になっています。(僕個人的には図面も人の手に勝るモノはない、と今でも感じていますが・・・ただ、道具としてのあまりの便利さに負けてしまっています



話はつながりますが、これは日建設計(昔も今も日本一の設計事務所)が試行錯誤していたCGの特集。
冒頭の写真は、IBM本社ビルエントランスホールパース、だそうです。単なる線の集合体。
今のCG技術の凄さが実感させられます。



”木くず、廃材を燃やしながら、たっぷりお湯がある生活が実現できます”・・・!
いや、ビックリしました。まだこの手のボイラーが「新建築」に載る時代だったんですね。エコといえばエコですが

最後はコレ

 

時代が違いますよねー。

written by hom [考・想・感] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2010年10月4日(月) 13:40

秋風、現場(新居町現場vol.5)

やっと、ほんとうにやっと、秋を素直に感じられるようになった気がします。

現場の職人さんたちも通り抜ける秋風に癒されながら、心なしか楽しそうな感じさえします。
今年の夏は長かったですもんね。

現場は・・

住宅棟は屋根工事が終わり、内部の大工さんの工事が佳境に入ってきています。



屋根は断熱ボードを裏に入れたカラーアルミの成型横葺き屋根。
素材の耐久性、建物の軽量化、断熱性などを総合的に検討して選択しました。
金属屋根特有のシンプルなソリッド感があり、葺き上がりはとても綺麗です。

内部では大工さんが加工するヒノキ材の香りでいっぱいです。強力な森林浴をしているようで、僕はこの香り(匂い、と言ったほうがいいかな)に体の芯から癒されます。



 ”大黒梁”も迫力満点。

店舗棟も屋根、屋上工事に入っています。
乾式断熱屋根防水工法を採用。こちらもその軽量性と、文句なしの断熱性に惚れ込んでの選択です。




written by hom [現場] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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