都市放浪ブラHOM2013第1回目は東京。
今回はいつもにも増して、かなりマニアックに地形を楽しんで来ました。
そのマニアックさも含めてご紹介^^
所用で虎ノ門にあるホテルオークラへ。
地理的にここは、関東ローム層と呼ばれる、火山灰が堆積し風化して出来上がった
武蔵野台地の末端、麻布台にあり、東京山の手エリアの末端部分でもあります。
東京山の手(ざっくり言えば、現在の山手線より東側の標高の高い部分)は、
大きく7つの台地があり、その合間に6本の川が流れていると言う地形です。
その川の浸食作用と、透水性が高く崩れやすい関東ローム層の性質が重なって、無数の断崖と谷が形成され、リアス式海岸のように台地と谷が連続して入り組んだ地形になっています。
そしてそこに人が集まり街が作り上げられてきたため、必然的に多くの坂や階段が作られてきました。
その基本は江戸時代、山の手はほとんど全国300藩の大名屋敷で埋め尽くされ、その広大な区割りはその周囲の道も含め、かなりの部分が現在にそのまま引き継がれています。
ホテルオークラの敷地もご多分に洩れず江戸時代川越藩松平大和守の敷地跡。
敷地形状も取り囲む道もそのまんまです。
その取り囲む道が全て坂。
坂フェチにはたまらない地形です^^
汐見坂、江戸見坂、霊南坂、その名前もそのまんま。
汐見坂/江戸見坂
霊南坂
汐見坂、江戸見坂はネーミングわかりやすいですよね。
江戸時代にはこの坂から下町市街全域から遠くは江戸湊(みなと)<=東京湾>まで一望できたようです。
何となく不気味な”霊”南坂ですが、コレは昔ここにあったお寺の”嶺”南和尚からとったんですが、いつの間にやら霊南に変わっただけの話だそうです。
三浦友和・百恵夫婦が結婚式を挙げられた霊南坂教会で有名ですね。
ホテルオークラの建つ丘を降りると、谷を挟んで東側に愛宕山という丘があり、
山上に愛宕神社が建っています。
そのお社に参拝するために標高26Mを上らなければならないのですが、
そのルートのひとつ、踏面32cm、蹴上22cm、86段!踊場無し!
で一気に上る愛宕男坂(江戸期では階段は”坂”の範疇)へ。
その昔の
逸話から”出世の階段”と呼ばれています。
それはそれは怖い階段、建築基準法上はNGです^^
しかし、何とか出世したいので、2往復半!
ブラHOM都市放浪は鍛えられます!
気の弱い方は隣にある愛宕女坂へ
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<大名屋敷ミニ話>
六本木ヒルズも、東京ミッドタウンも、赤坂サカスも、何で都心にあれだけの広大な土地が ・・?っていうのは全部元は大名屋敷。
軍用地になったり、細分化され学校や民間企業の手に渡ったり、時代とともに様々な使われ方はしてきたんですが、バブル時代の大規模再開発ブームの波の乗り、その大きな区割りはそのままに出来上がったのが今の姿です。