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2012年1月20日(金) 20:35

大槌想い出支援

東日本大震災で被災した岩手県大槌町。

はや10ヶ月が過ぎ、仮設ではあるけれど商店街が開店したり、行政主導で復興計画も具体的な議論の場に向かいはじめています。

そうした中、僕の親戚たちも含め、住民の方たちは、表面的には普通の生活を取り戻しつつあるようです。

しかし、とは言っても三陸特有の底冷えのする寒さに加え、大槌町だけで800人超の方たちが亡くなり、未だ500人超の方が行方不明という現実・・・。

産業・観光の大きな柱である漁業は、大槌港の壊滅的な破壊と地盤沈下などのため機能できず、大槌町漁協はいったん解散、という暗いニュースも・・。

一歩踏み込めばまだまだみたいです。


遠方の非力な自分ができること・・・半年前にこのブログで宣言した想い出の復元支援。
津波で流されてしまった従兄弟の家の復元模型が完成しました。

(2011/07/21ブログ”大丈夫”)



 

 

 

 



近々送ろうと思います。

****************

今回は大槌町の家屋倒壊3,167棟の内の1棟。

可能ならばProjectを立ち上げて、全棟復元し、被災前の大槌町の賑わいを再現してみたいですね。

やすらぎ、癒し、よりどころ・・・前に向かうための振り返り・・・。

街の物理的な再生は住む方たちの心の再生からだと思います。

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2011年11月5日(土) 12:46

「馬馬虎虎」感謝!

先日のOPENHOUSEに来て頂いた方の中に、ご自宅の家づくり真っ最中の方がみえました。

その方、結果としてHOMが設計させていただくことはできなかったのですが、以前知人の紹介で僕の事務所に来ていただき、家づくりのご相談をさせていただいたことがあります。

その時点ですでに某住宅会社と契約をされていて、なのに、

「ほんとうにこのまま(家づくりを)進めてイイのかなぁ・・・?」
「(よくわからないけれど)なんか違うぞー・・・?」
「楽しくないし・・・」
「あれ?、アレ!、あれれ・・?ちょっ、ちょっと待ってー・・!」

・・・etc.etc.というような感覚をお持ちでした。


その方が、ご自分の家づくりの経過、顛末を、参加されている同人誌にエッセイとして掲載されました。
その同人誌「馬馬虎虎<まぁまふうふう>」を送っていただいたので、そのエッセイをご本人の了解を得て転載させていただきます。

家づくりが現実になった時、少なからず皆さんが感じられる悩み、苦しみ、心の葛藤などが”生の声”として綴られています。

家づくりをお考えの方、または現在進行形の方々に少しでも参考になればと思います。

*HOMに関する感想の部分も、とっても嬉しかったので僕の宣伝の意味を含め、そのまま掲載させていただきます

 「馬馬虎虎<まぁまふうふう>中国語で「いい加減」という意味だそうです。

    

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2011年10月12日(水) 23:58

美学

人間として生を受け、男として家庭を持ち、プロとして設計を生業(なりわい)とさせてもらっている僕は、常にそれぞれの立場で、そして大きく”生きざま”に繋がるこだわりの”美学”を持っていたいと思っています。

例えば、
建築家と称されるプロとして、お施主さんに納得、満足していただくために、技術的にも心情的にも最大限の誠意を持って、とことん誠実にやりきること。

それも男として、どんな困難な究極の場面に遭遇しても、決して弱音や愚痴を表に出すことなく、サラりとスマートに立ち振る舞うこと。

常に時流を意識、勉強し、最先端の感覚を持ち続け、かと言って決して流行りに惑わされることなく確固たる芯を持って立ち向かうこと。

柔らかな感性、柔らかな頭で臨機応変に対応すること。

感謝の気持ちと笑顔を絶やさないこと。


・・・・・ソンナヒトニワタシハナリタイ! ではないですが,目指しています。


今日、そんな僕の理想とする”美学”をまさに具現化している人物に出会えました。

正確には”読んだ”んですが、
昨日、サッカー日本代表はW杯アジア3次予選でタジキスタン相手に歴史に残る大勝をしましたよね。

その屈辱的な大敗を期したタジキスタン代表監督ラフィコフ氏の試合後会見(⇒こちら
はまさに、プロとして、男として、そして人間としての”美学”を感じました。

タジキスタン代表は近い将来きっと強くなります

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2011年7月21日(木) 01:55

大丈夫!

今日、行方不明中の従兄弟の嫁さんとこどもたち(中3、小5)3人は、震災後身を寄せていた親戚の家を出て、近くの仮設住宅に移ったそうです。

彼女たちの今後の平穏な生活を願わずにはいられません。

自分が出来る彼女たちへの小さな支援として、住んでいた家の模型復元をしようと思っています。

物資、金銭面においては、ボランティアの人たち、自治体などから、現時点では、手厚いそれなりの支援はされているようです。

これから必要なのは、おとなもこどもも、心のフォローだと聞きました。

想い出の品何ひとつなくなり、言葉通り、真新しい生活の始まりです。
そんな中でその模型が、癒しになり、拠り所にでもなってくれればいいかな、と思っています。

震災後、僕等にできるボランティアは何だろう?と知合いの女性建築士と話をしていて、その彼女が「流されてしまった家の図面の復元じゃない?」と言われたのがきっかけになっています。
前を向くことも必要でしょうが、震災前の普通の生活を取り戻すには、想い出の復元や再生も必要不可欠ではないでしょうか?

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被災地を目の当りにして、本当の意味での復興までには、果てしない時間と労力とおカネがかかると感じました。

しかし今、ひるむことなく、そこに向かって進まなければならない責任と行動力が、日本人全体に求められています。

体制面や、責任論の議論も必要なのでしょうが、まずここはひと呼吸おいて、

東北は、そして日本は絶対大丈夫!

と、皆が心の中で強く想うところから、具体的に何かが動き出す気がします。

なでしこJAPANのように!!結果は出ます!よね。

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2011年7月20日(水) 19:08

被災地vol.4

 
7年前の従兄弟の家です。


海から50mぐらいのところにあるこの家のあたりは、昭和35年のチリ沖地震で津波の被害を受けたため、建替え時、4m程高い裏の道路にレベルを合わせた人工地盤を鉄骨とコンクリートで造り、その上に木造住宅を建てました。

それが今回・・・(初めの2枚の写真は、上の写真と同じ立ち位置で撮りました。)

 

 

 

 

人工地盤のコンクリートの床が数m移動し、上の住宅は跡形もありませんでした。
高い裏道路沿いに建つ住宅の屋根まで波は来たようです。

現地は・・・

潮の香り。
土ぼこりの匂い。
腐敗臭。
黒だかりのハエ。
雑巾を絞ったかのような状態の木材、トタン板。
泥だらけの片方だけの靴。
土と海草にまみれたタイヤ・洗濯機・カバン・冷蔵庫。
ひっくり返った舟。
水と泥につかったタタミ。
ぼろぼろの本・ノート。
飴細工のような自転車。
それらに絡みつくような魚網・ブイ・ビニール紐・破れたブルーシート。
etc.etc.

そしてやっぱり、

不気味な沈黙。
不思議な静寂。

人や建物だけでなく、その日その時の生活、音や匂いや空気や時間までをも津波が持ち去ってしまったかのような光景です。

言葉ひとつ出ませんでした。

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