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2009年2月19日(木) 21:58

感性工学

夜中のTVをちょっと見し、最近ハマっている分野があります。

「感性工学」という学問。

ぼくにとって、おぼろげながら常に感じていたこと、気をつけていたことが少しクリアになり、やってきたことが少なからず間違いじゃなかったんだと再確認できたモノでした。

「感性」と「工学」というニュアンス的に真反対のモノが合体した言葉にまず興味を惹かれますし、いったい何をする分野なのか知りたくなる響きがありますよね。

簡単に言うと・・・(少し違うかもしれませんが・・)

モノ作り、という観点において、技術主導ではなく、「感性」を中心に企画、デザイン、流通、消費、リサイクルまでを考える方法論。
ただ単純に技術的機能的に良いモノを大量に消費する時代は終焉を迎え、消費者の価値観の多様化に対応し、いかに感性に訴えた商品を開発するか、を探る学問、だそうです。

思わずコレだよっってひざをたたきました。

設計を業としている大多数の人たちは(少なくともぼくは)、日頃から「感性工学」のこの概念に基づき仕事をしているはずなので、嬉しくなってしまったんですね。

もとより建築は大量生産には向かず、特に住宅は施主さんの「感性」を満足していただくために、デザインだけでなく、材料の選定、打合せの方法、業者さんの選択、現場の雰囲気に至るまで、いろいろな角度からいろいろな方策をそれぞれの施主さんに合わせ考えます。

まさに「感性工学」実践版です。

おぼろげなモノがクリアになった、というひとつの事例として・・・
ハウスメーカーさんの最大公約数的なデザインや、家を”創る”のではなく、”売る”という感じへの違和感。そして出来上がった家を見て、とても綺麗なんだけれど何か物足りない、表情がない、という感覚。
そこにはまさに住む人の「感性」が宿っていないからだったんですね。

スッキリでした。


こうした学問がクローズアップされてきた要因のひとつとして、経済産業省が提唱している国家戦略「感性価値創造」への取組みがあるようです。

そのレポートからの抜粋です。

「感性価値」とは、生活者の感性に働きかけ、感動や共感を得ることによって顕在化する価値。いわゆる+αの価値。

もとより日本人は作り手の手間、こだわり、時間などに共感し、それに価値を見出す。


・・・・確かにそうですよね。

極めつけは、感性工学会会長 原田昭氏の言葉。

「感性とは、ひらめき、直感、夢、快、不快、嗜好、好奇心、感情、情動、感動、創造等を含んだ東洋特有の概念。
英語には適当な言葉がないので、外国で使う場合はローマ字で”kansei”と表記している。」


ですって。

東洋人、日本人でよかたっぁーと改めて感じている今日この頃です。


参考にさせていただいたアドレスを置いておきます。興味のある方はぜひ。

経済産業省の「感性価値イニシアティブ」の発表資料です。
http://www.meti.go.jp/press/20070522001/20070522001.html

工学院大学教授 椎塚氏が感性工学について話してくれます。面白いです。
http://www.netrush.jp/kansei-archives.html

信州大学繊維学部感性工学課程のH.P.
http://wwwke.shinshu-u.ac.jp/

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2009年1月22日(木) 23:18

世界大統領

オバマ氏の大統領就任式典をTVでつまみ見(?)しました。

式典そのものの派手さもさることながら、専用車やSPの雰囲気、人の表情、服装、素振り、カメラの角度なんかに、さすがエンターティメントの国だなぁ、と感じながら見ていました。

就任演説の内容は、英語そのままで理解したかったんですが、ほんの少し(!)
力足らず、あくまで今朝の新聞の日本語訳で得た印象は、浮かれることなく、相当な覚悟で話しているな、というものでした。

専門家の感想も、あえて祝賀ムードを押さえ、この低迷している時代を一緒に変えていこう、という結束優先の穏やかな演説、というニュアンスのものがほとんどでした。

それよりも何よりも、20分間、20万人の、いや全世界数十億人かもしれない群衆の前でしっかりと前を見据えて原稿なしで、あれだけの内容の演説を心に響かせるように話すことができる彼は、やはりただ者ではないですね。

アメリカ大統領は世界大統領にならなければいけない立場、側面もありますが、それにふさわしいオーラを感じました。

ただ、オバマ氏もひとりの人間です。あまり無理されないで、選りすぐりのブレーンたちとの協働で、ある意味お気楽に。

ちなみにあの原稿、27歳(!)のスピーチライター(っていう商売も新鮮でした)が、数時間のオバマ氏との議論のあと、数日の徹夜熟慮の末、初稿はスタバで書き上げたそうです!

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2009年1月1日(木) 23:23

謹賀新年

あけましておめでとうございます。
もしも、このやる気があるのかどうかわからないブログを見ていただいている方がおみえならば、今年もよろしくお願いします

未曾有の不況、経営破綻、減益減収、派遣切りetc.etc.ネガティブな言葉が飛び交う中、迎えた2009年。
政治家も企業も個人も皆相当頑張っているはずなんです。
なのに現実こういう状況にある・・・

ただ言える事(言いたい事)は、
こんな時だからこそあえて、気持ちは攻め、の方向で行きたいですね。

もちろんできる範囲で、の話です。

何事にもバランスというものが必要だと思うのです。

今の世情はマスコミの力で流れができていますが、その情報により、かなりの人が守りの割合を増やしている感じがします。

やはり守ってばかりでは日本はマズいです。

攻守のバランスを意識して、あえてこの時期攻めに行く!

政治家、企業経営者の方たち、そして苦しいと感じている個人の方も(もちろん僕も!)、まずはこんな意識付けをして、新しい年動き始めませんか?

<雨ニモマケズ、風ニモマケズ、不況ナンカニハ特ニマケナイ、ソンナ人間ニワタシハナリタイ!>

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2008年12月11日(木) 11:13

手っ取り早さ

12月10日中日新聞の”中日春秋”には思わず唸りました。

ノーベル物理学賞を受賞された益川氏が現在の学校教育の悪しき点として、試験の選択式が多いことをあげられているそうです。
一から答えを紡ぎだすことをしないことで、「考えない人間を一生懸命つくっている」と。
それを筆者は教育界への「手っ取り早さへの警告」という言葉で結んでいます。

うーん、です。

建築界にも、その「手っ取り早さ」が浸透してきています。
本来建築(特に住宅)は、昔であれば、ダンナとお抱えの職人、現在ならば施主と設計者、という関係の中で、ダンナや施主の要望するモノを、職人や設計者がプロとしての意見を織り交ぜながら、時間をかけてじっくりと自分たちだけの答えを導き出していくのが理想、のはず。

しかし今の風潮は、パンフレットや展示場などの出来上がった空間の中から
自分に合うものを選ぶ、というまさに選択式。

もちろん背中合わせの考えとして、合理的、ということも言えると思います。

けれど、本当に高いお金を払い、なのに出来上がったら簡単にやり直しのきかない建築という業態に関しては、どんなに時代に逆行していると言われようとも僕は、自分の暮らし方、自分の趣味・嗜好の表現方法、はたまた自分の生き方にまで踏み込んで、一から考えに考え抜いてひとつの答えを紡ぎだしていくべきだ、派です。

「手っ取り早く」、「合理的」な考えは、機械的なモノにはなじみますが、人間の考え、感覚的なところに入り込むと、いろいろ弊害を生じます。

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2008年11月10日(月) 22:57

ほっトラム

先日豊橋鉄道市内線赤岩車庫の近くを通った時、12月デビューの豊鉄初のオリジナル車両を見ることができました。

公募で名称は”ほっトラム”に決まったそうです

環境にやさしい乗物
ヒト(特に交通弱者)にやさしい乗物
都市の中心市街地活性化対策

などの理由から、路面電車が世界的に見直されている、という潮流に乗って、豊橋市電もとてもいい変化をしようとしています。

昔からある路面電車を再評価し、それを現代の新しい都市交通システムとしてイメージチェンジをするために考え出されたのがLRT(LIGHTRAIL TRANSIT<ライトレールトランジット>)、そしてその車両がLRV(LIGHIRAIL VEHICLE<ライトレールヴィークル>)です。

LRTの考え方は次の機会に譲るとして、今回はそのLRVが登場です。

市街地活性化の手段として都市構造を車中心からヒト中心に変えていこうという考え方があり、そのためには誰もが気軽に簡単に利用できる交通手段として、水平移動するエレベーターの発想から生まれた、今までの市電車両と決定的に違う”超低床電車”なんです。


昨日、新しい豊橋市長に佐原さんが当選されました。

佐原さんのマニフェストに市電の延伸、という項目がありました。

このLRVが豊橋市内移動のメインの交通手段になり得れば、いろいろな意味で豊橋の活性化につながると思います。
ぜひ議論していただき、少しずつでも実現して欲しいと思います。

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