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2009年9月23日(水) 23:27

低気密高快適住宅

現場に通う道すがら、いつも気になって、羨ましく感じている建物があります。

普段はこんな感じ。昔の小学校の木造校舎の雰囲気を漂わせる、下見板張り(*1)の仕上げです。


ところが、天気の良い日はこんなふうに・・・・

外壁全体が開放できるんです!

住宅の性能(営業言葉?)をあらわす言葉に「高気密高断熱住宅」というのがありますが、この建物(住宅ではなさそうですが)、その真逆の性能

そもそも”高気密”も”高断熱”も窓を開ければ何の意味もないこと。

だから窓を開け放して気持良いと感じる期間の長い豊橋地方にとっては、”高・・”は必要なく、きちんとした”気密”、”断熱”がしてあれば充分、というのが僕の考え。

さらに言えば、兼好法師が徒然草で言っているように、”家つくりは夏を旨とすべし”です。

庇を深く、開口部を広く、強い陽射しを避け、風通しの良い湿気に負けない家。

つまりこの家のように、”自然が通り抜ける家”が理想、とさえ思っています。

名付けて、”低気密高快適住宅

(*1)下見板張り:横板を下部から数センチずつ重ね合うように張ったもの。

written by hom [街中採取] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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2009年9月7日(月) 23:03

スーパーフレーム!

街の中で見つけた感動モノ、噴出しモノ、何か面白いモノ。

僕が尊敬して止まない、赤瀬川原平、藤森照信氏らによって発足された
路上観察学会。そのコンセプトが大好きです。

<路上観察学会とは?>
路上に隠れ潜む、通常は景観、美観とはみなされない建物、看板、貼紙などを採取、博物誌的視点や見立てによって解読している。

<文春文庫「路上観察 華の東海道53次」より抜粋。>


そのコンセプトにのっとり、自分で採取したものを、
これからこのカテゴリーに載せていこうと思います。

その第1弾!


少なくとも僕がこの建物(?)に気がつき始めてから10数年になります。

普段建物を設計させていただいている者として気になって仕方がない存在です。
何故壊れないんだろう?・・・というより、建物っていうのは、自分たちが考えているよりも、はるかに強いんじゃないのか、と思わせてくれる物件です。

豊橋の強い北風にも、つい最近あったマグニチュード4にも、10年ぐらい前の5弱にも、集中豪雨にも間違いなく耐えてきたこの構造。

名付けて”スーパーフレーム!”

これを眺めていると、最近の建物は絶対過剰強度ですよね

written by hom [街中採取] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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