現場に通う道すがら、いつも気になって、羨ましく感じている建物があります。
普段はこんな感じ。昔の小学校の木造校舎の雰囲気を漂わせる、下見板張り(*1)の仕上げです。
ところが、天気の良い日はこんなふうに・・・・
外壁全体が開放できるんです!
住宅の性能(営業言葉?)をあらわす言葉に「高気密高断熱住宅」というのがありますが、この建物(住宅ではなさそうですが)、その真逆の性能
そもそも”高気密”も”高断熱”も窓を開ければ何の意味もないこと。
だから窓を開け放して気持良いと感じる期間の長い豊橋地方にとっては、”高・・”は必要なく、きちんとした”気密”、”断熱”がしてあれば充分、というのが僕の考え。
さらに言えば、兼好法師が徒然草で言っているように、”家つくりは夏を旨とすべし”です。
庇を深く、開口部を広く、強い陽射しを避け、風通しの良い湿気に負けない家。
つまりこの家のように、”自然が通り抜ける家”が理想、とさえ思っています。
名付けて、”
低気密高快適住宅”
(*1)下見板張り:横板を下部から数センチずつ重ね合うように張ったもの。