浜松の安藤忠雄氏の講演会で火がついてしまい、昨日までの会期だったこともあり、大阪の「安藤忠雄建築展2009」に行ってきました。
場所は天保山にあるサントリーミュージアム。
隣にある海遊館駐車場は日曜日、そして久しぶりのスッキリ青空のおかげなのか、超!満員でした。
混んでて見るのは大変だろうなぁ、なんて他人事のように安藤展に行ったら、こちらも凄い!
蒸し風呂状態でした。
年齢構成は若い方が若干多いけれど、老若男女入り混じり。
そこがまた安藤氏のなせるワザですね。
延長15〜16Mに及ぶ中の島の1/300の模型は圧巻ですし、ノルウェー、バーレーン、アブダビ、台湾の巨大プロジェクトの数々を拝見すると、いったいそのパワーの源は何!?って少し怒りをこめた口調で問いただしたいくらいです。
海外プロジェクトが27ヶ国にもおよぶと聞くと、放浪癖のある僕は、その現場を回るだけで満足しちゃいそうですが、そこに仕事が絡んできたら大変なんてもんじゃない、というのは容易に想像できますよね。
見学されている皆さんも感覚的には同じのようで、首を横に振ったり、小さくタメ息なんかついたりしながら、そのパワーに圧倒されてるみたいでした。
パワーをもらった勢いで、その後足を少し延ばして狭山市にある安藤氏設計の狭山池博物館に行って来ました。
相変わらずの、何回も曲がったり、上ったり、降りたり、回転したり、水しぶき舞う滝の中を通ったり、と博物館の入口にたどりつくまでの長−いアプローチを歩いているうちに、完全に安藤ワールドにはまっている自分がいました。
建物を作る、という枠を超え、周辺の環境をひっくるめて、全ての地形を考え、その一部に建物として要求されている機能を置く、という思考。
規模はとても追いつきませんが、そのデザインアプローチは自分の仕事にも充分参考になるなぁ、と改めて感じました。
それにしてもこの施設、日曜日の昼下がりにもかかわらず、人がほとんどいませんでした。
建物も、展示内容も、展示構成も素晴らしいのでぜひおススメです。しかも入場無料!
けれど、個人的には安藤氏の建物は人がいないほうが似合う、と思います