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2009年4月30日(木) 23:44

人たらし

大相撲のけいこ総見で、横綱朝青龍が心臓手術で療養後復帰された横綱審議委員の内舘牧子氏のもとに来て、握手をして、全快のお祝いと体調の気遣いの言葉をかけた!とワイドショーでやっていました。

まさに!マークイメージで。

横綱の品性、品格を争点に2人は天敵の関係ですから、それもそのはず、です。

予想外!?の素晴らしい品性、品格を伴った行動に出た朝青龍に対し、内舘氏がインタビューで言った「彼は人たらしだから。」という言葉に引っかかりました。

太閤秀吉が”人たらし”の天才であった、というのは良く聞く話ですが、内舘氏があの場で使ったニュアンスが、何となく自分の思っていたイメージと違ったので、改めて辞書を調べてみました。

人たらし<人をだますこと。またはその人>

だそうです!

えーっ!そうなんだぁー!でした。

”女たらし”、は確かにワルモン(悪い人)のイメージだけれど、”人たらし”は、周囲の人たちに、この人のためなら、と思わせる人心掌握の術に長けた人、という完全にイイモン(良い人)のイメージでした。

秀吉が具体的にどんな行動をもってして、そう呼ばれたのかは勉強不足で知らないのですが、
たとえば女たらしが、
女性のことが好きで、たくさんの女性と付き合う(遊ぶ)男性、のことをいうとしたら、
人たらしは、
人のことが好きで、たくさんの人と付き合う(遊ぶ)人、ということになりますよね。

とても前向きなイメージで、自分が目指している人格です。

内舘氏があの場で使った”人たらし”の意味は、

「ホントにウマイんだから、もうっ!」っていう照れ隠し。
「そんなことくらいじゃ、私はダマされないわよっ!」っていう牽制。

言葉の持つ良いイメージと、辞書の悪いイメージふたつをきちんと織り交ぜて発した言葉だったんですね

ーーーーーーーーじゃないかと、まったく勝手な推測です。

でも本当にそうだとしたら、さすが作家さんですよね。

朝青龍の品格、品性溢れる行動(ポーズ!?)、それに対するユーモア(皮肉!?)たっぷりの切返し。

2人とも大人やなぁー、と感じてしまった僕でした。

(ゴカイノナイヨウニイッテオキマスガ、オンナタラシ、トイウヒトハ、コジンテキニハケッシテワルイイメージデハナク、ドチラカトイウト、ウラヤマシイ!デス。

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2009年4月23日(木) 21:25

TOKYO

先日2016年東京オリンピック誘致に向け、IOC評価委員会の視察団が来日しましたよね。
TVで見る限り、さすが東京(日本というべきか?)、細やかなかゆいところに手が届くような、繊細かつお金もたくさん使った見事なプレゼンだったようですね。
個人的にはあの渋滞の凄い街の中で、コンパクトにすべての競技を行う、っていうのは大丈夫?と思いますが・・・

行く度に違う街、というか常に変化している街。
悪く言えば365日工事中の街。
けれど刺激たっぷりで楽しい街。
豊橋ではありえない形態の商売が成り立つ街。
超高級のものから思いっきり庶民的なものまで混在する街。
大通りから路地まで歴史の流れを楽しめる街。
坂がいっぱい、地形の変化が楽しい街。
信じられないほどの人が湧き出てくる街。
最先端のケンチクも史上有名なケンチクも見れる街。
意味もなく散歩してても、新しい発見のある街。
とにかく何でもアリの街。
etc.etc.

そんな街の無数の建築現場の中で最近楽しみにしているのが東京駅周辺の再整備事業です。
八重洲側は200メートルツインタワーとそれをつなぐ大屋根付空中デッキという超未来都市。
丸の内駅舎は辰野金吾設計の戦前の姿に復元、再生する思い切りレトロ。
まさに何でもアリ東京を象徴する工事が進行中です。
3月に行ったとき撮った写真。


丸の内赤レンガ駅舎は昭和20年空襲で焼け落ちた屋根と3階のほとんどを、残存する図面と辰野金吾の他の設計建物を参考にしながら、建築史家などの意見を反映しながら再生してゆく、というなんとも楽しそうな仕事。
完成予想模型を眺めると、いかに今現在の赤レンガ駅の屋根が応急的に作られたものかがよくわかります。
2012年完成予定だそうです。乞うご期待!


豆知識
ちなみに、10年ぐらい前に復元再生された豊橋公会堂は、辰野金吾事務所にいた、
中村與資平(よしへい)という人の設計です。
中村作の現存するこの近辺の建物は、静岡市役所、静岡県庁本館などがあります。

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2009年4月13日(月) 21:56

御衣黄桜


御衣黄桜<ぎょいおう(こう)さくら>


昨年見に行ってファンになってしまった桜です。
今年も5分間花見を楽しんできました。

花弁が薄緑〜黄色〜薄赤と変化する桜です。ソメイヨシノと違い、花自体のボリューム感が圧倒的にあり、満開時は圧巻です。

特に薄緑の花は、幻想的で不思議で妖艶な雰囲気があり、引き込まれる魅力があります。Seeing is believingです。


豊橋の伏見いなりで咲いてます
http://www.ne.jp/asahi/inari/sakura/sakura.htm

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2009年3月25日(水) 23:11

街頭テレビ

所用で名古屋へ行った帰り、駅前の家電量販店に立ち寄った時、
黒山のひとだかり!    ???何?なに?

WBC決勝戦生中継でした

後ろの方の人(僕も含めて)画面の文字が小さくて、声も小さくて今何回なのかわからない、そこで隣の人に聞く、その人もわからなくて前の人に聞く、結局その人もわからないって言ったら、その前の人が8回裏ですよって教えてくれたんです。
それをきっかけに、岩隈がんばったのにねぇ、次は流れから言ったら杉内かなぁ、そういえば藤川は?なんて会話が始まったりするんですね。

最近の普段の街中ではありえない雰囲気、光景。

思い出したのが昭和の懐かしい映像で登場する力道山街頭TV。

見ている人たちが一体となっての観戦。
ヒーローを見つめるキラキラした眼。
老若男女を問わない集団。

昔は良かったなんていう気はないけれど、街頭TVを知ってるわけではないけれど、そんな雰囲気を楽しませてくれたWBCのメンバーたちに感謝です。

祝!WBC2連覇!

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2009年3月22日(日) 21:40

シデコブシ



事務所の前のシデコブシが咲きました

今年は桜も早いようですが、うちのシデコブシもちょっと早い気がします。

春ですね。

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2009年3月11日(水) 21:50

手間

最近目にした本、雑誌などからの抜粋・・・

東愛知新聞TV欄番組紹介記事より、「プロフェッショナル 仕事の流儀」に登場した日本料理の達人、西健一郎さんの言葉。

・・・西さん自身が「味を迎えに行く」と表現する料理作りの基本は、
「手間をかける」こと。
「今日、ここに座った人が何を求めているのかがわからなければ、プロではない。
常に「もう一手間」を考え続ける。


建築雑誌 新建築住宅特集より、建築家堀部安嗣氏の言葉。

・・・Fさんは身体と精神が一致して統合された中身の詰まった人だ。・・・
そして私といえば、Fさんを見習って、とにかく足で稼ごうと思う。
精神を伴った身体、身体を伴った精神、そしてそれを駆使した移動距離の長さ、
そしてその先に見えてくる実体的なものつくりの可能性と喜びを求めていきたい。


幻冬舎刊 石川拓治著 奇跡のリンゴより、木村秋則さんの言葉。

・・・・私に出来ることは、リンゴの木の手伝いでしかないんだよ。
失敗に失敗を積み重ねて、ようやくそのことがわかった。
それがわかるまで、ほんとうに長い時間がかかったな。


3人の方それぞれ「手間をかける」大切さを話されています。

僕にとっては、やってきたこと、やっていること、考えていること、感じてることが少なくとも間違ってはいないんだ、と思わせてもらえた言葉の数々でした。


建築の世界にいると「手間」という言葉と出会い機会が少なくありません。
けれどどちらかというとあまりイイ意味でなく使われていることが多いんです。

「手間をかける」⇒めんどくさい⇒余分な金がかかる⇒叱られる⇒”悪”
という図式。

でも僕は事務所でも現場でも、手間をかけることはイイ事だ!といい続けています。

「手間をかける」⇒じっくりやる⇒心がこもる⇒よりいいものが出来る⇒喜ばれる⇒”善”

という図式の方が世の中のためになるって思いませんか?

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2009年3月6日(金) 21:59

世界遺産

毎年この時期開催される建材、照明関係の展示会に東京に行って来ました。

建材の情報収集のためなのか、ただ東京に行きたいだけなのか、あやふやな僕ですが、この展示会だけは、この時期の恒例行事になってもう、20数年になります。

天気も良く、気持ちのいい1日でした。

今回はその展示会も駆け足で廻り、上野の国立西洋美術館に直行しました。



そうです!ルーブル美術館展−17世紀ヨーロッパ絵画を開催中でした。



それこそ感性の洗濯ができました

展覧会も素晴らしかったんですが、国立西洋美術館の建物も改めてじっくり眺めてみると、これまた今更ですが、素材・寸法・意匠すべてが素晴らしい!

コルビュジェが遺した世界に3つしかない美術館建築のひとつであり、日本で唯一の彼の作品、というのはご存知でしたか?

50年前にこの感性! 感服です。

こんなたて看板も立ってました。


個人的には賛成です

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2009年2月19日(木) 21:58

感性工学

夜中のTVをちょっと見し、最近ハマっている分野があります。

「感性工学」という学問。

ぼくにとって、おぼろげながら常に感じていたこと、気をつけていたことが少しクリアになり、やってきたことが少なからず間違いじゃなかったんだと再確認できたモノでした。

「感性」と「工学」というニュアンス的に真反対のモノが合体した言葉にまず興味を惹かれますし、いったい何をする分野なのか知りたくなる響きがありますよね。

簡単に言うと・・・(少し違うかもしれませんが・・)

モノ作り、という観点において、技術主導ではなく、「感性」を中心に企画、デザイン、流通、消費、リサイクルまでを考える方法論。
ただ単純に技術的機能的に良いモノを大量に消費する時代は終焉を迎え、消費者の価値観の多様化に対応し、いかに感性に訴えた商品を開発するか、を探る学問、だそうです。

思わずコレだよっってひざをたたきました。

設計を業としている大多数の人たちは(少なくともぼくは)、日頃から「感性工学」のこの概念に基づき仕事をしているはずなので、嬉しくなってしまったんですね。

もとより建築は大量生産には向かず、特に住宅は施主さんの「感性」を満足していただくために、デザインだけでなく、材料の選定、打合せの方法、業者さんの選択、現場の雰囲気に至るまで、いろいろな角度からいろいろな方策をそれぞれの施主さんに合わせ考えます。

まさに「感性工学」実践版です。

おぼろげなモノがクリアになった、というひとつの事例として・・・
ハウスメーカーさんの最大公約数的なデザインや、家を”創る”のではなく、”売る”という感じへの違和感。そして出来上がった家を見て、とても綺麗なんだけれど何か物足りない、表情がない、という感覚。
そこにはまさに住む人の「感性」が宿っていないからだったんですね。

スッキリでした。


こうした学問がクローズアップされてきた要因のひとつとして、経済産業省が提唱している国家戦略「感性価値創造」への取組みがあるようです。

そのレポートからの抜粋です。

「感性価値」とは、生活者の感性に働きかけ、感動や共感を得ることによって顕在化する価値。いわゆる+αの価値。

もとより日本人は作り手の手間、こだわり、時間などに共感し、それに価値を見出す。


・・・・確かにそうですよね。

極めつけは、感性工学会会長 原田昭氏の言葉。

「感性とは、ひらめき、直感、夢、快、不快、嗜好、好奇心、感情、情動、感動、創造等を含んだ東洋特有の概念。
英語には適当な言葉がないので、外国で使う場合はローマ字で”kansei”と表記している。」


ですって。

東洋人、日本人でよかたっぁーと改めて感じている今日この頃です。


参考にさせていただいたアドレスを置いておきます。興味のある方はぜひ。

経済産業省の「感性価値イニシアティブ」の発表資料です。
http://www.meti.go.jp/press/20070522001/20070522001.html

工学院大学教授 椎塚氏が感性工学について話してくれます。面白いです。
http://www.netrush.jp/kansei-archives.html

信州大学繊維学部感性工学課程のH.P.
http://wwwke.shinshu-u.ac.jp/

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2009年1月29日(木) 00:04

シモバシラ

先日の日曜日、今冬最低気温の朝だったそうで,この豊橋あたりも氷点下になったみたいですね。
その日の午前中、仕事の打合せで伺ったお客さんのお宅の庭全面に、”霜柱”ができていました。僕個人的には、ほぼ40年ぶりの対面です。



嬉しくて、しばし清らかな少年の心に戻って、踏ませていただきました

あー、この感触!こんなことでも体はちゃんと覚えてるんですね。

昔はどこにでも、いつでもあったので、まじまじとどんなものか?なんてじっくり見ることもなかったんですが、改めて見てみると、不思議な綺麗なモノでした。へぇー、こんなものどうやってできるんだぁ?と好奇心があるってことはまだまだ若い!

で、早速インターネットで調べてみました。(ホント便利ですよね)

霜柱は、
*地中の温度が0℃以上、かつ地表の温度が0℃以下の時できる。
*地中の水分が毛細管現象によって地表にしみだし、柱状に凍結したもの。
*凍結と毛細管現象の吸い上げを繰り返しながら柱状になっていくため、土を持ち上げる。だから固まった土ではできにくく、表面の土の粒子の大きさと、適度な柔らかさのバランスが必要。

なんですって。

条件が揃わないとできないので、見れたことはラッキーでした。きっと日頃の行ないが余程いいんですね!(そこまで言うか!

追加豆知識で”シモバシラ”という植物があることをはじめて知りました。
この植物、枯れた茎の根元が毛細管現象を起こし、茎から霜柱が発達する、というモノなんだそうです。

文章で読んだだけでは想像もつきませんよね。

下記サイトご覧ください。それこそ不思議で、綺麗でビックリします。
http://www.hana300.com/simoba.html

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2009年1月22日(木) 23:18

世界大統領

オバマ氏の大統領就任式典をTVでつまみ見(?)しました。

式典そのものの派手さもさることながら、専用車やSPの雰囲気、人の表情、服装、素振り、カメラの角度なんかに、さすがエンターティメントの国だなぁ、と感じながら見ていました。

就任演説の内容は、英語そのままで理解したかったんですが、ほんの少し(!)
力足らず、あくまで今朝の新聞の日本語訳で得た印象は、浮かれることなく、相当な覚悟で話しているな、というものでした。

専門家の感想も、あえて祝賀ムードを押さえ、この低迷している時代を一緒に変えていこう、という結束優先の穏やかな演説、というニュアンスのものがほとんどでした。

それよりも何よりも、20分間、20万人の、いや全世界数十億人かもしれない群衆の前でしっかりと前を見据えて原稿なしで、あれだけの内容の演説を心に響かせるように話すことができる彼は、やはりただ者ではないですね。

アメリカ大統領は世界大統領にならなければいけない立場、側面もありますが、それにふさわしいオーラを感じました。

ただ、オバマ氏もひとりの人間です。あまり無理されないで、選りすぐりのブレーンたちとの協働で、ある意味お気楽に。

ちなみにあの原稿、27歳(!)のスピーチライター(っていう商売も新鮮でした)が、数時間のオバマ氏との議論のあと、数日の徹夜熟慮の末、初稿はスタバで書き上げたそうです!

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MySketch 2.7.4 written by 夕雨